48Gミリしらの友人をAKB48劇場に連れて行った話。
2月。
突然48グループのヲタクとして出戻りした私を、周囲の友人は温かく、むしろ好意的に見守ってくれていた。
大学時代の友人達は、私が元々SKE48のファンだったことはよく知っていて(総選挙のモバイル票の協力を皆快く引き受けてくれたし、2013年1月に小木曽汐莉が卒業を発表した時は、誰もが心配してくれた)、「好きなものを追いかけているしょうこは楽しそうだ、良かった」と言ってくれた。(本当に私の周囲は優しい人が多いのだ)
私は惜しみなく、新たな推し(SKE48 9期研究生 荒野姫楓)の魅力を大学時代から利用しているTwitterアカウントから発信したし、友人達も荒野姫楓の名前を覚えてくれた(と思う)
そんな私の熱狂的な“好き”の発信を見て、とある友人(正確には、卒業後も仲良くしてくださっている大学時代のサークルの先輩)がこんなことをツイートしてくれたのである。
「20代のうちにアイドルのコンサート、舞台に1度は行ってみたい」
これに私が反応しないわけがなかった。
すぐさま先輩に連絡をした。
その先輩(以下、Nさんとする)は、ライブハウスなんかでやっているバンドのライブにはよく行かれるがアイドルのコンサートには参加したことがないという。
そんな中、でんぱ組はお好きで、かつてでんぱ組の初武道館が決まった時チケットは取れたものの、当時勤めていた会社が休みを許可してくれず参戦することができなかったそうだ。
聞けば、以前お会いした時にSKE48の文化(後述する推しサイ文化などについて)を熱く語ったところ少し興味を持ってくださり、9期生のブログをチラ読みしてくれていたらしい。(めちゃくちゃ優しい・・・!)
本来ならば栄の劇場にお連れしたいところだが、私達は関東に住んでいる為、必然的にAKB48劇場に行きましょう、ということになった。
Nさんと私のスケジュールをすり合わせたところ、3/10 17:00~のパジャマドライブ公演に応募してみることにした。
後々この公演はAKB48研究生の本田そらちゃんの生誕祭となることが決まり、やや不安はあったが、無事女性枠で当選することができた。
<劇場公演に行く前にNさんが驚いたこと>
・女性のチケット代が1,100円(※研究生公演の場合)
「えっ安い…びっくりした……」
このチケット代にすっかり慣れきっていた私は、「確かに、安いよな」と改めて思った。
男性は2,100円です、と伝えたところ、男女差があることにも驚かれた。
言われてみればなんでこんな街コンみたいな制度なのだろう。
しかしまぁ、私は女性なのでこのチケット料金体系であり続ける限りいくつになっても1,100円だ、ありがたい。
「ドリンク代500円別でかかるとかじゃないの?」とも聞かれた。
かかりません、あと会場内飲食禁止なんですよ、と答えた。
こちらも驚かれた。(私はいつもロッカーに荷物を預ける時にお茶をがぶ飲みする。それでも公演終了まで約3時間何も飲めないのはつらい)
・キンブレ禁止じゃない
「アイマスはキンブレ禁止されてるの」
そうなんだ・・・!
48Gは逆にパキッと折るやつ(ケミカルライト)が禁止ですよ、と話したところ、現場によって文化が間逆なんだね~すごいね~とおっしゃっていた。
余談だが、こういった話をしていて大抵驚かれるのが“推しサイ文化”だ。
私は最近まで知らなかったのだが、この“推しサイ文化”はSKE48独自のものらしい。(私の記憶では、4期生加入あたりからこういう文化が出てきたかなーと思っている。)
ジャニーズなどでもそれぞれのメンバーカラーがあるのは有名だが、75名もメンバーが居たら1人1色では足りないから、2色もしくは3色メンバーが色を選んで、ファンはその色のペンライトを振っていれば「あっ、あの人は私推しなんだな」ってメンバーが気付いてくれるんだよ、という説明をしている。
驚かれると同時に、メンバーにとってもファンにとってもWIN-WINな制度ということで感心されることが多いように思う。
・チケット当落がわかるのが遅い。そもそも公演スケジュールが出るのが遅い
「おお…すごい……強気スケジュール……」
確かに・・・!(チケット代同様、このシステムに慣れきってしまっている)
AKB48の当落が公演前日の午後にやっとわかることには正直私も驚いた。(SKEは公演2日前の夜にはわかるため)
しかし、それを思うとそもそも劇場公演のスケジュール自体、判明するのが遅い。
これはNさんではなく、別の友人(ジャニヲタ)に以前ツッコまれた。
まぁ、出演メンバーが分かるのもギリギリだしね・・・遠方枠は誰が出るかも分からないまま応募だしね・・・
・入場巡がビンゴで決まる
めちゃくちゃにびっくりされた。
そんなにびっくりするか!?というくらい驚かれたので、もう少し詳しく説明してみると「ああ!そういうビンゴね!」と言われた。
?????
どうやら、開演前にビンゴ大会(ビンゴカードによる)を行なって、上がった順に入場できると思われたらしい。
もはやビンゴ大会がメインイベントだ。
ヲタク同士で「リーチは3つもあるのに~!」とか「12来い!12来い!」みたいなことをやってるところを想像するとそれも楽しくて良いかなと思った。(すごい時間がかかる)
・・・・・
少し話が逸れるが、私が初めて48Gの劇場公演に入ったのは高校2年生の時だった。
その時は入場巡ビンゴも無く、整理番号順に入場することができたので60番台で当選していた私は本来であればそこそこ良い位置を陣取れたはずだが、集合時間に遅刻してしまい立ち見の後ろの方での初公演鑑賞となった。
155cmの私の身体は立ち見エリアにすっぽり埋もれた。
劇場公演だけでなく、コンサートにも行ったことがなかった私は、公演が始まると同時に響き渡った男性ファン達の野太い叫び声、MIX、コールに圧倒されて、「とんでもないところに来てしまった・・・」と思った。
正直少し怖くて、もう来られないかもなと思った。
メンバーも、セットリストもほぼ分からない状態で行った、後悔した。
そんな悲惨な公演デビューだったのに、よくもまぁ今でも通えているなと思うし、自分にその後何が起こったのかはあまり覚えていない。
だから、Nさんには、せっかく劇場公演に行くのだから最低限の楽しんでいただく為の情報を事前に伝えねばと思った。
・・・・・
Nさんに事前にお伝えしたのは、
・パジャマドライブ公演のセットリスト内容
・出演メンバー
・出演メンバー全員のキャッチフレーズ
・MIX(タイガー、ファイヤー、、)
だ。ここさえ押さえておけば、高2の私ももうちょっと、初めての劇場公演を楽しめるだろうなと思っている。
パジャマドライブ公演のセットリストは、LINEmusicにプレイリストがあったらしい。(すごいぞLINEmusic!)
歌えるようになるとか、そんなレベルまでにならなくてもいいから、少しだけでもお耳に入れておいてもらうだけで、生で観た時の楽しさが全然違うだろうなと思った。
これも個人的な思いだが、パジャマドライブ公演は非常によく出来たセットリストだし、初めて観てもらうには良い公演だなと感じていた。
最初の全体曲4曲はアイドルらしく爽やかで可愛らしい楽曲ばかりだし、「初日」のようにメンバーの気持ちを歌った曲があるのもいい。
ユニット曲5曲もそれぞれ違った雰囲気を味わえる。
そしてユニット明け3曲は、最初の4曲とはまた違うダークでリアルな女子高生、みたいな一面が見える。(ここでどのような表情を作るかがメンバーによって違っていい)
私はSKE48 teamEがこの演目をやっていた時に劇場に通っていたので、私自身もパジャドラ公演を久しぶりに観られるのは楽しみだった。
出演メンバーとキャッチフレーズは、お恥ずかしながら私もAKB48の研究生はまったく把握してなかったので、3/8公演のDMM配信を購入して(出演メンバーが3/10と一致していたのだ)覚えた。
キャッチフレーズは、どのメンバーも自己紹介前に「私が○○と言ったら、××と返して下さい!」のように説明をしてくれていたから、事前にお伝えするほどでもないかなと思ったのだが、せっかくなので全員分Nさんにお送りした。
キャッチフレーズというものは、文字に起こすとめちゃくちゃ恥ずかしいものだと分かった。
・・・・・
<劇場公演に行ってNさんが驚いたこと>
・スタンディングじゃない。お席がご用意されていてしかもすごく見やすい
事前にNさんから「会場って席なしオールスタンディングって認識で合ってる?スタンディングなら荷物を最小限にしなきゃと思って」と連絡が来たので、
そうだよ、キャッチフレーズだなんだよりもそういうことお伝えしなきゃだよと反省しつつ、今回は女性枠での当選だから席は必ずあること、ただし、劇場内には袋類の持込が一切できないので、貴重品とペンライト等だけを持って入場することをお伝えしていた。
当日、女性枠のシートに座ると「女性シートとか、カップルシートとか、きちんとご用意されてるんだねぇ・・・」とびっくりされていた。
横に長い(間口が広い)AKB48劇場の中でも、センターブロックの見やすいところにその専用シートが存在していることもすごい、とのことだった。
そして、「これって始まったら立つんだよね?」と質問された。
立ちませんよ!座ったままです!と答えた。これも驚かれた、私もこの質問に驚いた。
どうやらNさんは、お席はあるものの始まったら全員立たないといけないと思ったらしい。(そういえばホールのコンサートなんかだとそういうこともあるよなぁ)
思うに、サイリウムを振り回して決まった動きをする「オタ芸」がテレビなどで有名になってしまったので、まさかああいうことを座ったままやるわけがないだろうと思われていたようだ。
「ずっと座ってられるんだ~!それなら楽ですごくいいね!見やすいし・・・」とNさんはホッとされていた。
なるほど、私が当たり前のように思っていた劇場のシステムも、初めて来た人にとっては「ありがたい!」「恵まれてる!」と思うこともあるんだなぁと思った。
・生誕祭の「ファンが執り行ってる感」がすごい
先述の通り、この日は本田そらちゃんの生誕祭だった。
整列時に、生誕祭の企画内容を記載したリーフレット・貸し出しペンライト・曲中に振るよう指示された手持ちフラッグが入った透明な袋を生誕委員さんから受け取った。
ロビーでは生誕委員の方が拡声器を使って、リーフレットの内容を口頭でも説明している。
「生誕祭って、本当にファンの人が企画してやってるんだね」とNさんに言われた。
もっと公式っぽいところが、公式っぽくやっているものだと思っておられたようで、いい意味での手作り感をいいなと思っていただけたようである。
初めて行く公演が生誕祭っていうのもどうかしらと思っていたが、そらちゃんの生誕祭を盛り上げようと大きな声で声援を送るそらちゃん推しの方々を見て、48グループならではのメンバーとファンの関係性、近さ、見守り方を感じてもらえたように思う。
・撮って出し写真の存在
「公演終わったら速攻その日の写真買えるのすごいな!?って思った!!」
「アトラクの写真か!?ってくらい終わったら速攻買えるのがすごい…」(※私達は、ディズニーのヲタク仲間なのである)
という感想もいただいた。
Nさんが、私が購入してきた300円のL版写真を見て「私も買ってくる!」とお財布を握り締めて列に並んでくれた時は本当に本当に嬉しかった。
アーティストのライブなどでもコンサートの写真を買える場合もあるが、後日会員サイトから申し込みをしないと買えないらしい。(面倒だからNさんは買ったことはないらしい)
それが、劇場から出てきて、列に並べばすぐに買える!記念になるし!良い!とのことだ。
・・・・・
Nさんが驚いていらっしゃったのはざっとこんなところである。
私としては、想定外の部分に驚かれたことが多く、一言に「コンサート」「ライブ」と言っても現場によって全然仕組みやルールが違うのだなぁと改めて感じた。
以下はNさんが公演後に送ってくれたLINEと、呟いてくれた内容である。
私の趣味に付き合わせてしまった感満載だったので、こんな風に何かを感じて、いいなぁと思っていただけたんだと思うと嬉しかった。
ちなみにNさんは小林蘭ちゃんのパフォーマンスに釘付けであった。