やっぱりSHOWROOMが凄い!-ネット手売り-
自分としても突然SHOWROOMのことを持ち上げすぎていて、わたしはSHOWROOMの運営関係者か何かなのだろうかと錯覚するが、あいにくこういった記事を書くことによって、何か対価を得ているわけではない。
それでもわたしはどうしても、SHOWROOMというツールの新しいしくみ作りを絶賛したくなってしまうのだ。
4月17日から、ラストアイドルグループの6thシングル「大人サバイバー」が発売されている。
暫定メンバー7人をオーディションで選んだ上で、テレビ番組上でチャレンジャーと呼ばれる新たな女の子を登場させ、暫定メンバーから一人を指名、パフォーマンスで戦わせるという今までにない酷なシステムが話題となった、テレビ番組から生まれたアイドルグループである。
といっても、戦いの末破れてしまったメンバーも含めて、「ラストアイドル ファミリー」として現在は52名で活動をしているらしい。
わたしは、そういったテレビ番組があるのだなぁくらいには認識していたものの、メンバーやリリースされた楽曲については無知の中の無知だった。
しかし、先日のブログに書いたような「30秒星集め」で、ラストアイドル 2期生アンダー(※2期生を決めるバトルに破れたメンバー)の高橋美海ちゃんを見つけた。
彼女もまた、星集めのための30秒で見事にわたしの心を掴み、わたしにとって気になる存在となっていた。
そんな中、ラストアイドルの最新CD「大人サバイバー」が、SHOWROOMの配信ルーム内で発売されることを知る。
そのしくみはいたってシンプルだった。
メンバーそれぞれの配信が始まるとルーム内に通販サイトの買い物かご(カート)のようなマークが表示される。
そのマークをタップすると、CDのどのタイプを購入するか選ぶことができ、次に住所、氏名、クレジットカード番号を入力する。
購入が完了すると、メンバーの配信画面に買い物袋のマークが飛ばされる。
これでメンバーは、自分のルームからCDが購入されたことがわかるのだ。
さらにメンバーの画面には、誰が何を購入したかもわかるようになっている。
わたしのラスアイ推しメンとなった高橋美海ちゃんは、CDを購入してくれた人の名前をホワイトボードに記入し、「購入ありがとう!たくさん聴いてね」と掲げてくれる。
それをわたしは必死にスクショする。
自分の名前を、メンバーが書いてくれて、配信で掲げてくれるというのはやっぱり嬉しい。
これはアイドルヲタクならではの幸せなのだろうか。
わたしの名前をホワイトボードに掲げてくれる高橋美海ちゃん。(2019年4月16日)
アイドルオブアイドルと言っても過言ではないほど、可愛くて優しい子である。
メンバーの配信画面には「現在(その配信での)販売個数」も表示される。
SHOWROOM内での販売実績が、握手券販売枚数のように、彼女らの今後の活動やグループ内での序列にどの程度影響があるのかわからないが、やはりヲタクたるもの、推しのルームの販売個数は少しでも増やしてあげたいと思うのが自然な流れではないだろうか。
実際、CDが購入されるとメンバーはとても喜んでくれる。
自分がCDを購入したことへのリアルタイムの反応を見ることができる。
それが嬉しくて、毎日の配信で、何人ものメンバーから、同じCDを買ってしまう・・・というツイートも見かけた。
なお、そのCDには48グループの全握券のようなものは入っていないから、同じCDをたくさん買ったところで、フォトカードがたくさん集まるか、抽選応募制のプレミアムライブの応募券がたくさん集まるか、くらいだ。
わたしも「別にラストアイドルのCDを購入するつもりなんてなかったけど、楽曲も聴いてみたいし、どうせ買うなら美海ちゃんのルームで!」と思い、高橋美海ちゃんの配信ルームで1枚CDを購入した。
送料が冗談みたいに高かったが、推しが自分の名前を呼んでくれる書いてくれる、ありがとうと言ってくれる、販売個数が増えることを考えたら別にいいかなと思えた。
数日後、CDは佐川急便で送られてきた。
別に通販サイトと同じ原理なのだから何も不思議なことはないのだが、SHOWROOMという虚構の世界で購入したものが、実際に佐川のお兄さんによって運ばれてくるのは変な感じがした。
お店やさんごっこで買ったものが、本当に届いてしまったみたいだ。
SHOWROOMは、十数年前には無かった「生配信」というしくみを使って、アイドルがリアルタイムに自由におしゃべりをしたり、歌を歌ったりできる、まったく新しいツールだと思っていた。
その配信内で、CDを買えるというのも「新しいなぁ〜」と思っていた。
でも結局これは、はるか彼方昔からある、アイドルによる「CD手売り」の文化と一緒だ。
アイドルが街中に設置された長机で一人一人のファンと向き合いCDを直接売る、手渡しする。
そんなことが、今ネットの中で再び起こっている。
大所帯のグループアイドルが流行し、ファン達はそれぞれ「推し」を作るようになった。
(「推し」という言葉こそ、AKB48のブームから広まった言葉のように思うが、「推しメンを一人選んで応援する」という文化はもっと以前から存在していたと思う。)
推したからには、そのメンバーが他の子よりも注目されてほしいし、売れてほしい。
その子に需要があることがわかれば、その子のグッズが増えるかもしれないし、コンサートやテレビ番組への出演機会も多くなるかもしれない。
その為に私たちは推しを応援する。
SHOWROOMの登場により、私達はまた新たに「推し」を応援するツールを持った。
SHOWROOMの物販機能はこれからも様々な活用用途を生み出すことができるように思う。
音楽業界は、これまでCDやDVDなどの「パッケージ」で収益を生み出してきたが、それは現在直接会える機会(全国各地でのコンサートや握手会など)である興行にシフトしてきている。
直接会う、ではないが、ここにSHOWROOMを加えることはできないだろうか?
リアルタイムで推しの顔を見られて、自分の購入によって推しが喜んでくれる姿は新たなモノの売り方だと私は思う。