推しを推すのは運命だった。

しょこちゃみ!です。2010年からSKE48ヲタク(途中ブランクあり)現在は荒野姫楓推し。Twitter@hkshon_/@show332

アイドルヲタクがキンプリの応援上映に行った

4月4日。

わたしはシネ・リーブル池袋に居た。

KING OF PRISM Shiny Seven Stars 劇場編集版 第1章の応援上映を鑑賞するためだ。

一人では心細いので、応援上映玄人の友人に連れてきてもらった。

木曜日の夜である、仕事帰りと思われるわたしと同世代、、20代くらいの女性が観客の大半であった。

 

少しわたしについて書きたいと思う。

高校生の時に48グループにハマった。

第2回選抜総選挙で、大島優子前田敦子を破り1位に、そしてヘビーローテーションというAKBを代表する有名な曲が生まれた年にわたしは48ヲタクとなった。

48グループがこれからの全盛期に向かってどんどん加速していっていた時代だったと思う。

当時名古屋に住んでいたわたしは、AKBではなくSKE48にハマり、名古屋市栄で行われている劇場公演にも足しげく通っていたし、CDを何枚も買って握手会にも行った。

当時の推しは、3期生の小木曽汐莉

認知もされていた。

 

上京1年目の冬に、小木曽汐莉が卒業発表。

そこからも新たな推しを作って、時々握手会には参加していたが、そこに高校時代のようなアツさは無かったと思う。

わたしの心はどんどんアイドルから離れ、別の趣味へシフトしていった。

 

ところが今年2月、友人と行ったカラオケで、何故か突然「アイドルをもう一度応援したいな」と感じた。

友達が歌った曲(ちなみに全くアイドルソングではない)が、たまたまライブ映像が流れるもので、その中に映るファンが飛び跳ねて熱狂する様子に感化されたのだと思う。

そこからSKEの現在のメンバーを調べ、劇場公演に何度か足を運び、今では9期生の荒野姫楓がわたしの自慢の推しメンだ。

 

時を同じくして、わたしはアイドルの歴史や文化、しくみに興味を持った。

冬から会社を休職していて、図書館に通っていた中でたまたま「アイドル論の教科書」という本を読んだ。

元から、友人の好きなこと、ハマっていることについて話を聞くのが好きだったのもある。

また、周囲に、ジャニオタ・ヅカオタ・(小劇場系の)俳優オタク・(これを一括りにしていいのか悩むが)二次元に推しが居るオタク、、などなど様々なオタクが存在したことも有難かった。

わたしは、いろんな界隈の特殊な文化やルール、界隈によって違う推し方の違い、ファンの考え方の違いに興味を持った。

 

その中で、「推しとは何か、応援とは何かを語る上で、応援上映という新しい文化の体験は避けて通れないだろう」という考えに至り、応援上映の先駆者的存在(だとわたしは思っている)キンプリの応援上映を体験してみようと思ったのだ。

 

前置きが非常に長くなってしまった。

わたしは劇場に足を踏み入れた。

ど平日で、しかも公開からわりと期間が経ってしまっていたにも関わらず、劇場の半分くらいは埋まっていた。女性が多い。

皆、自前のキンブレを持ってきている。

キンブレはわたしも普段から使いまくっているので、色が変わらない赤・青・黄を一本ずつ、色可変可能なキンブレを一本持ってきていた。

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記念写真を友人に撮ってもらうわたし。

赤・黄・青の信号機カラーはわたしの推し、荒野姫楓の推しサイカラーである。

はしゃいでいるように見えるが、実は若干緊張している。

 

当日まで知らなかったのだが、わたしが入場した回は、こちらも今をときめくジャンルであるヒプノシスマイクとのコラボ回だった。

お恥ずかしながら、わたしはヒプマイもみりしらだ。(池袋ディビジョンが山田三兄弟であることと、じゃくらい先生・どっぽ・ひふみ・乱数???というキャラクターがいることくらいしか知らない)

 

上映時間になった。

友達曰く、他の映画の予告編やおなじみ映画泥棒の映像は、本編の準備運動らしい。

振り回されるパトランプカラーの赤サイと、「押すなよ!」の掛け声に動揺するわたし。

この後起こることに比べれば全然序の口だった。

 

敢えてこのブログには、映画の詳細な感想は載せない。

それを書き始めると、たぶん永遠にこのブログはアップできないからだ。

このブログはあくまで、「応援上映」というものの感想として書いていきたいと思っている。

代わりに、わたしが軽い気持ちでハッシュタグ“キンプリみたよ”でツイートしたところ、想像を遙かに超えたリツイート数をいただいた、感想ツイートを載せたいと思う。

わたしとしては、上述のように、ヒプマイヲタクと見受けられるお姉さん2人が隣の席に座って居てくれたことが大変ありがたかった。

わたし、ヒプマイお姉さんその1、ヒプマイお姉さんその2、3人はキンプリも、応援上映自体も初体験でここに居て、いろんなことへの反応が3人とも一緒で、「あぁ、わたしのこの感情、この反応は間違ったものではないのだな・・・」と感じることができた。

ヒプマイお姉さん(おそらく山田三郎が好き)のお二人に届くかはわからないが、この場でお礼を言いたい。

一緒に観れて楽しかったです。

 

ということで、ちゃっかりプリズムの煌めきを浴びないと生きられない身体になってしまったわたしは、第2章も同じ友人に連れられ観に行った。

>>>新宿バルト9はさらにすごかった<<<

 

第2章についても、映画自体の感想はツイートをもって引用させていただく。

 

新宿はさらにすごかったと書いたが、何がすごかったかというと、観客の一体感である。

それは会議か何かで決まっているのですか???というくらい、観客のサイリウムカラーはシーンによって統一されている。

ツイートにも書いたが、白いサイリウムで水槽を泳ぐ魚を表現し出した時は正気かよと思った。(褒めている)

それから、わたしがもうほぼ推しなのに未だ推しと認めるのがこっぱずかしい十王院カケルが、マダガスカルで見た夕闇をキンブレで表現するのはなんだか最早一種のアートだった、感動した。

 

そして、何よりも驚いたのは、上演後、劇場が明るくなってからのことである。

少々のホーッという、映画が終わった後独特の溜息みたいなものが落ち着いた後、どこからともなく「皆さんお疲れ様でしたー!」という声が聞こえてくる。

\お疲れ様でしたー!/と口々に返す観客たち。

「皆さん明日もよろしくお願いしまーす!」(???)

\よろしくお願いしまーす/(?????)

「明日からも仕事がんばりましょうね〜!」

\がんばりましょ〜!!!/

 

別に知り合い同士が内輪で話しているというわけではない。

劇場全体で、知らない観客が労いの言葉を叫び、知らない観客達がそれに答えるのだ。

 

なんて素敵な光景だろう。

 

わたしは、「応援上映」と聞いて、上手い言葉がなかなか見つからないが・・・もっと個々人が好き勝手に推しの名前を叫んだり、推しのサイリウムカラーを振ったりして、応援するものだと思っていた。

わたしがいつも行っている現場がそうだからだ。

もちろん、掛け声(mixと呼ばれる、有名な、タイガーファイヤーサイバーファイバー、、というやつ)を合わせたり、メンバーの誕生日には生誕祭といってそのメンバーのカラーでサイリウムカラーを統一したりするが、基本的には、自分の推しのパートで推しの名前をコールして、推し自身が決めた推しサイカラーを振ってわたしはあなたの推しだよとアピールする。(※推しサイカラーについては、あくまでもSKE48の文化であり、アイドル現場全体の文化というわけではない)

 

上映中の応援も、歌を歌ったり踊ったりするシーンで、歓声を上げたり拍手をするくらいだと思っていた。

それが、蓋を開けてみれば、本編中のツッコミどころは観客が全部教えてくれた。(例えば、第1章の「いつまで玉子持ってんのー」など、、)

劇場に居る全員で、同じ作品を観て、ツッコミたいところでツッコんで、笑いたいところで笑って、楽曲になったらペンライトを振って。そして終了後には「お疲れ様でした」と言い合う、「エーデルローズとわたし」ではなく「エーデルローズとここに居る私“たち”」で楽しむものだった。

 

第1章、2章と観終わって、しばらく経ってから思ったことは、「金曜ロードショーTwitter民と観てる感覚に近いな」と思った。

TSUTAYAに行けばレンタルできる、なんならAmazonプライムで配信している映画を、何故残業を切り上げてまで急いで家に帰ってリアタイするのか。

もちろん、その作品が好きで、視聴率を上げたいとか、作品が好きだからこそテレビでも見たいとか、いろいろ理由はあるかもしれないが、わたしは、金曜ロードショーの際のTwitterタイムラインがその映画の感想で埋まる光景が好きだ。

今まで1人、もしくは友達とだけで観ていた映画を、名前も知らない大勢のどこかの誰かと、同じ時に同じシーンを観て、「バルス!!!」と叫ぶことができる。

あの一体感は、どんなにオンデマンド配信だとか、好きな時に好きな作品を観られる手段が発達しても、無くして欲しくないなぁと思う。

 

応援上映」を実際に体験してみるまで、わたしは正直、「別に推しがその場に居るわけじゃないのに」「声を上げて叫んだところで推しに届くわけじゃないのに」と思っていた。

同じ空間に推しが居て、うちわやコールで「あなたのことを応援してるよ」とアピールできる、アイドルヲタクならではの疑問かもしれない。

でも、キンプリファンの皆さんは別に推しに気付いて欲しくて、推しに応援を届けたくて声を上げているわけじゃないのかなぁと思った。

みんなで同じ色のペンライトを振って、エイデルローズのメンバーの名前をみんなで叫ぶことによって味わえる一体感をみんなで作り上げる。

それは決して、自分の自己顕示欲だとか、愛の一方的な押し付けなんかじゃない。

劇場の、あの、行ってみないとわからない一体感こそが、「応援上映」の一番の魅力なんだろうなぁとわたしは思う。

 

<補足>

ここに書いた「応援上映」については、あくまでKING OF PRISM Shiny Seven Starsを観た上での感想であり、他の作品の「応援上映」にはまた違った文化があるかもしれない。

今後他の作品の応援上映を体験することができたら、それを踏まえてまた考察し、ブログを書きたいと考えている。

 

最後に、本日4月24日、Shiny Seven Stars!/366LOVEダイアリー、発売おめでとう。

タワレコ新宿いきました。

 

<さらに補足>

このブログ記事を書いた後に、第3章観てきました。

レオくんのことは、一人のプリズムスターとして本気で推しだなと思いました・・・

人間として普通に好き。。。

レオくんが踊ってるときは、なんかもう泣きながら「うん、うん」ってうなずいて観てました。

第4章も楽しみです。